関節痛予報って必要?

JUGEMテーマ:健康


先週、都内のホテルでテレビを見ていたら、

「関節痛予報」をやっていた。

低温と湿度から予報を出すのだろうが

これって必要なのだろうか。


かえって関節痛を意識して痛みが増しそうな気が。

製薬会社とテレビ局の陰謀なのでは。

なんて。

 

膝の痛みは屈伸運動しちゃだめ





半年にわたって膝の痛みに悩まされている60歳代の女性。


人形劇フェスタのボランティアで

劇人の無料治療にこられた方。



2月頃に左膝の痛みが発症。

腫れが強い。

初診時、歩行痛が強く跛行。

膝の伸びない、曲がらない。



経過をお聞きすると

曲がらなくなったからと暖めて屈伸運動、

ウォーキング。

それも痛み止めを飲みながら。


それじゃ悪くなる一方だ。


安静、屈伸運動の禁止。

アイシング(冷却)を頻回に行うようにお願いした。



関東近県の方。

自宅に帰るのを5日遅らせてホテルに滞在して

治療に通われている。



跛行はなくなり、歩行痛もほとんど無くなった。

腫れは半分に。

伸びはもうちょっとでまっすぐなとこまで。

曲がりは90度まで痛みが無く曲がるようになった。



でも、自分で膝を壊すことをしなければ

おうちに帰られてもどんどん良くなっていくだろう。



ちなみに筋トレは膝をピンと伸ばす運動だけ行うこと。

屈伸運動は悪化する。

膝の痛みの根本的解決法(保存療法)


変形が痛みとイコールではない


加齢による膝の痛みを訴える疾患は

変形性膝関節症と呼ばれている。


だから、

膝の変形が痛みの原因と考えられてしまう。

でも、

変形は痛みと同時に起こったわけではないし、

変形があっても痛みが必ずあるわけでなく、

変形は治らないから

変形を直接痛みと結び付けるには無理がある。


もちろん、

構造的に正常なほうが痛みを起す頻度は少ないだろう。

しかし、

構造の問題だけが痛みを引き起こすわけでは無く、

痛みの原因は多様である。




痛みは炎症によって起こる。


だから、

痛みの主因である関節の炎症を

どうやって治してゆくかが大切である。



膝関節の痛みが関節だけの炎症によるのではなく

関節の外の炎症によるものも多い。


それは

腱、滑液包(バニオン)、靭帯などの炎症による痛みだ。






膝の痛みをどうやって治すか?


治す方法は


5つと考えている。

1)炎症を治す

2)筋肉の柔軟

3)関節の動く範囲(可動閾=かどういき)を拡大する

4)血液循環を改善する

5)筋力を強化する







1)炎症を治す

腫れがあり、熱感がある場合にはアイシング(冷却)を行う。

アイシングは氷や氷嚢、アイスノンなど温度を下げるものを用いて行う。

湿布、ヒエピタは効果が少ない。

熱感が無くても運動や仕事の後にはアイシングを行う。





アイシングは熱感が強い場合は膝全体を行い、

1時間おきに20分間冷やすのを繰り返す。


熱感がそれほどではない時や範囲が狭いときは

小さな冷却材でアイシングする。


アイシングをしていやな感じがするなら止める。


2)筋肉の柔軟


筋肉が硬いと膝の痛みを起す。

歩行痛があっても筋肉を緩めると歩行痛は軽くなる。


これは関節の痛みが必ずしも関節だけの問題で

痛みを起しているのではないことを示唆する。


つまり肩こりと同様に

筋肉が硬いと痛みを起す。


最近の考え方の「トリガーポイント」という、

筋肉の緊張が神経痛のような症状を起すという説もある。



○筋肉の緊張をほぐすには


とくに大腿の筋肉をほぐす必要がある

軽く叩いたりマッサージを行う。

関節を直接叩いたりマッサージするのは避け、

筋肉だけ叩いたり、マッサージをする。



緊張がほぐれると筋肉が柔らかくなりももがたぶたぶになり細くなる。

痛みがすぐに軽くなる即効性がある。

ふくらはぎは筋肉の緊張に加えてむくみがあるから

後述するむくみを取る方法を併せて行う。



3)関節可動閾の拡大


膝の悪い方の多くが膝が伸びない。

膝の骨の変形がさほどひどくない方でO脚(がにまた)になるのは

膝が伸びていないのが原因。


膝がしっかり伸びると、

膝の関節はしっかりとはまり込むようになっていて、

力を入れなくても立っていられる構造になっている。


膝が曲がっていると常に筋肉や関節に負担がかかる。




痛みが無い方でも、膝の伸びが悪い方がけっこういる。

若い方でも。

膝が伸びる様にしておくと膝の痛みの予防になる。



膝の伸びの正常な状態は膝が反る状態。

膝の裏がベッドに着いた状態で踵(かかと)がベッドから浮くのが正常。


膝の過伸展という。

膝を伸ばしたらまっすぐ(180度)よりもっと(3度〜5度程)反るのが

正常。



後述する

大腿4頭筋の筋力強化運動でもなるべく膝が反るように運動することが重要。

これにより膝くずれ(歩行中に膝がガクッと折れる)を防ぐ。



膝が曲がらないからと曲げる練習はすべきではない。

痛みが無く曲げる程度にとどめるべきだ。

痛みを増強させ水がたまる可能性がある。


日本の生活では正座が出来ないと困るのはわかるが

膝の痛みに関しては

曲がらないよりは伸びないほうが問題だから、

曲がらないことにあまりこだわらず

伸ばすことを重要視すべき。



筋力強化運動に併せて、

アキレス腱のストレッチング(伸ばし)、

ももの後側の筋肉(ハムストリング)のストレッチングを行う。



○アキレス腱のストレッチングの方法

アキレス腱は

ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋=かたいさんとうきん)につながっている。

この下腿三頭筋は腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋で出来ていて

腓腹筋は膝上に発している。


だから膝を伸ばした状態でアキレス腱伸ばしをすると

膝の裏が伸びる。




つま先が上がるようにして行う。

痛気持ち良い(いたきもちよい)程度の強さで30秒程行う。



コンプレッションストレッチングという

トレーニングバンドを巻いて行うストレッチングが

より効果的に筋肉をほぐす。

コンプレッションストレッチングの詳細はこちらを




4)血液循環の改善

下腿部の浮腫(ふしゅ=むくみ)を改善すると

足が軽くなり、アキレス腱が伸び易くなる。

可能な限り高く、繰り返し足をあげる。時間は3〜5分でOK。

足首の屈伸運動も併せて行うと良い。

バイブレーターなどでふくらはぎを緩めるのも効果がある。


むくみを取るのに歩行よりも挙上が効果があるとの研究があった。



繰り返し挙上をすることで

「さらさらむくみ」が「ねばねばむくみ」になるのを防ぎ、

静脈瘤の悪化を予防する。





5)筋力強化

大腿四頭筋(だいたいよんとうきん=ももの前側の筋肉)の強化を行う。



筋力強化には膝の痛みを取る効果があり、

薬と比較しても優るとも劣らないとの医学的根拠がある。
     (「医事新報」2009.2.28変形性膝関節症の運動療法)

しかも、薬には筋力を上げる効果は無い。


筋力を上げると、歩き易くなり、痛みの予防にもなる。



○大腿4頭筋の筋力強化の方法


膝の屈伸運動は痛みのある場合は絶対にやってはいけない。

痛みがあると筋力は逆に低下して症状を悪化させる。

痛みの無い場合でも屈伸運動は慎重に行わねばならない。

痛みが出た場合は中止する。

スクワットなどは危険である。


やってよい運動はSLR(Straight Leg rising)訓練である。

これは仰臥位(仰向けに寝た状態)で膝を伸ばしたまま持ち上げる運動。

私はももの下に枕をかい、

ももで枕を下に押したまま、かかとを持ち上げ、膝を反らす運動を

勧めている。




上図 SLR(「医事新報」2009.2.28変形性膝関節症の運動療法より)

下図 私の勧めている方法 ももの下に枕を入れる。
   膝下に枕を入れる方法を勧めているものもあるが、
       この方法の方が大腿四頭筋に力が入りやすい。


筋力の増強には最低2〜4週間かかるといわれているが

筋力が上がる以前に痛みは軽くなる場合が多い。

これは関節の滑膜代謝、骨・軟骨代謝、関節包への良い影響が

起こるのではないかと考えられている。





筋肉の状態がよくなると

足の太さは太くならずに、細くなる。


これは筋肉のこりが取れてくるからで、

細い状態が本来の正常な状態である。


その後、だんだんと筋肉は太くなるはずだが

なかなか簡単には太くならない。

でも、筋肉がほぐれていればOK。



○下肢の太さの変化


治療前は

大腿、膝、下腿ともに太くなっている。

下肢全体が太く硬い状態。

大腿は筋肉がこっている状態で太く

膝は関節の内部の腫れ(水腫=水がたまった状態)と

関節の外の腫れ=腱の腫れ、バニオン(滑液包)の腫れで太くなっている。

下腿はふくらはぎの筋肉のこりと
         浮腫(ふしゅ=むくみ)で太くなっている。


治療により

はじめに大腿の筋肉のコリが取れてきて細くなる。

ソフトボールのバットのような状態。

次に下腿のむくみが取れてきて膝の太さが目立つ状態に。

木の枝にこぶがあるような状態。

その後、膝の周りの組織の腫れが取れてきて

下肢全体がほっそりとしてくる。


半月板損傷は手術しなければならないか?        構造の異常が直ちに痛みには結びつかない

ひざの痛みが強く歩行もおぼつかない50歳代の女性が

半月板の手術をしたほうが良いのかと言われる。


早く痛みを止めて早期の職場復帰を望んでいる。


でも、膝のロッキング(ひっかかり)も無く

   腫れもだんだん引いてきて

膝の伸びはまだ悪いが

びっこで歩行も可能になった。



保存的な治療で経過を見たほうが良いと伝えた。


たとえ半月板が悪くても

それがすぐ痛みにつながるわけではない。


半月板の変性は加齢とともに増加し、

60歳以上では内側半月板に41.7%の断裂を認める
との報告もある。


検査で半月板の損傷が確認されても

現在の痛みがそれが原因かは疑わしい。



トリガーポイント(筋の硬さによる痛み)が原因であることもあるし

関節の炎症が取れてしまえば痛みは無くなる可能性が高い。



構造に問題があるから痛みが出ているとは限らないのだ。



これと同様に

膝の関節の変形も

それが直ちに痛みとは結びつかない。



膝半月板損傷にご用心をはこちら

膝が曲がらないからと曲げる練習は駄目




膝が痛くて曲がらないのは


水がたまっている、

関節の靭帯の炎症がある、

などの原因がある。


それを原因を無視して関節を曲げると悪化する。


関節を曲げようとしないで

関節の炎症が治っていくように治療すれば

自然に関節は曲がる。




水をたっぷり入れたビニール袋を2つ折には出来ない、

と考えると判る。


膝は反らないと正常ではない


膝の裏に手が入るようでは

膝が曲がっている。


正常では膝の後ろがベッドにぴったり着き

踵がベッドから浮く。




『膝の痛みは歩けば治るのか?』

膝の就寝時(夜間時)の痛みの原因




その原因の多くが膝の伸びが悪いこと。

寝ていて膝の伸びが長時間強制されるために痛みが起こる。


膝の下に枕をかうと痛みが出なくなる。

治療により炎症が引き

膝の伸びが良くなれば

就寝時の痛みはなくなる。




安静時の痛みが持続して

だんだん悪化する様なら

必ず検査を受ける必要がある。

ごくまれに重大な疾患が隠れている場合がある。

信州大学医学部解剖学教室での研修会   (軟骨欠損)


運動機能学の加藤博之先生による

「内視鏡と再生医療」


身体構造学の森泉哲次先生の

「上肢、下肢の解剖」




加藤先生の講義は


内視鏡(scopy)による関節手術

靭帯修復、関節軟骨修復、手根幹症候群などの手術と


再生医療では間葉系幹細胞の話でした。




森泉先生は

軟骨の変性の問題、

プロテオグリカンなどについて話されました。





私が印象に残っているのは

軟骨欠損の問題でした。


軟骨は血管も神経もありませんので

薄くなっていっても痛みは生じないはずです。



それと軟骨欠損が

水腫(関節の水のたまり)やROM(関節の動き)に

関係があるかは不明です。


森泉先生は

MRIの技術が進み

これらの問題がはっきりしてくるだろうとおっしゃっていました。





膝の痛みにグルコサミンなどは                 有効性が証明されていない






日本医事新報4405(9月27日)


新潟大学教授の大森豪氏が

「変形性膝関節症の保存治療ー新知見」で



サプリメントについて触れられている。



NIH(アメリカの国立衛生研究所)が

コンドロイチン、

グルコサミン、

ヒアルロン酸は

有効性が証明されないと。




健康食品の過信は禁物だ。






膝の痛みの予防およびリハビリ運動

ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の筋力強化が

痛みの予防や痛みの回復に効果がある。


膝の痛みのある場合や膝が腫れている時は

膝の屈伸運動をしてはいけないので

一般的には下記のやり方が勧められているが









私は下記のやり方を指導している。


ももの下に小さな枕をかって行う方法である。

膝下に枕をかって行う方法を指導されている場合もあるが、

このほうがももに筋肉に力が入りやすく、

膝の伸びも良く効果も上がる。




枕をももの下に入れない場合は

腸腰筋(お腹奥の筋肉)にも負荷がかかってしまう。

ももの下に枕を入れると大腿四頭筋のみの負荷になる。


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